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リアルとデジタルでカーリング対戦 軽井沢で国内初の大会、地元選手もゲスト参加

元カーリング日本代表選手の本格的な実況中継の下、「みんなのカーリング」のテレビゲームで地元選手と対戦する東京から来た男女

元カーリング日本代表選手の本格的な実況中継の下、「みんなのカーリング」のテレビゲームで地元選手と対戦する東京から来た男女

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 リアルとデジタルで対戦する「日本みんなのカーリング選手権2023」が2月25日、軽井沢アイスパーク(軽井沢風越公園=軽井沢町)で国内で初めて開催され、参加者が氷上とニンテンドースイッチの両方で対戦した。主催は軽井沢カーリング活性化プロジェクト推進委員会で、日本カーリング協会などが後援した。

終了後、参加者へ激励のメッセージをおくるSC軽井沢クラブ栁澤李空選手と金井亜翠香選手

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 当日は、地元・軽井沢カーリング少年団に所属する小学生の親子や近隣のインターナショナルスクールの高校生、東京からこの日のために駆けつけたという人など2人1組で31組が参加した。SC軽井沢クラブの栁澤李空選手と同クラブ女子の金井亜翠香選手は、ペアでゲスト参加した。

 氷上でのリアルのカーリングと家庭用テレビゲームで対戦。参加者を2グループに分け、片方のグループが午前中に氷上でカーリング体験とミニゲームをリアルで行い、午後にニンテンドースイッチ「みんなのカーリング」をプレー。もう片方のグループは、その逆のスケジュールで行った。氷上のミニゲームと「みんなのカーリング」、それぞれの成績に応じて獲得したポイントで順位を競った。

 ニンテンドースイッチ「みんなのカーリング」の対戦では、元カーリング日本代表・市川美余さんがリアルのカーリング大会さながらに解説を交えて会場を盛り上げた。

 氷上のカーリングで栁澤・金井ペアと対戦した、地元軽井沢カーリング少年団に所属する小学4年の男児と父親は「デジタルとアナログの両方の対戦は珍しいし、面白そうだと思って参加した。栁澤選手や金井選手はさすが、フォームがきれい。一緒にプレーできて良い経験になった」と振り返る。

 テレビゲームの決勝トーナメントでは、市川美余さんと一緒に栁澤選手と金井選手も解説に加わり、観戦する参加者たちも拍手をしたり、歓声を送るなど会場が一体となって盛り上がりを見せていた。

  東京から参加し、テレビゲーム1位で表彰された大学院生2人は、東京で開催されたカーリング体験会で知り合ったという。「テレビゲームはほとんど一緒に練習していないが、1位になれて良かった。カーリングもできて楽しかった。また参加したい」と話していた。地元・軽井沢でカーリングを始めて1カ月ながら総合優勝1位に輝いた小学生男児と父親は大会後、栁澤選手や金井選手から「将来有望だね」と激励され、うれしそうに「良い経験ができた。これからもカーリングを頑張る」と意気込みを見せた。

 栁澤選手は「この大会に参加して、カーリングをリアルとテレビゲームで体験して楽しかったと思ってもらえたらうれしい。カーリング人口が増えるきっかけになってくれたら」と話した。4月に出場する世界選手権については、「実力を出し切って最高のパフォーマンスを出し切りたい」と話し、今後の目標については、「オリンピックを目標に頑張っていきたい」と意気込みを見せた。

 金井選手は先日の日本選手権を振り返り、「今回、日本選手権準優勝で、日本一まであと1勝まで来ているので優勝を狙いたい。その後、世界で戦いきるところも大事なので、世界を見通して強くなっていきたい。目指すところはオリンピック」と意気込みを見せた。今回の「みんなのカーリング選手権」に関しては、「直前にテレビゲームのソフトを借りて1人で練習したが、柳澤選手と2人で合わせてやるのは初めてで難しかった。テレビゲームではリアルのカーリングの経験者でも経験者でなくても平等に楽しめるので、リアルとテレビゲームの融合でとても良い大会になったと思う」と話す。

 解説した市川さんは「本格的なゲームで解説も熱が入った。カーリングのルールも分かっていて、ゲームもある程度うまくないと勝てないので、このゲームをうまくなるためにリアルのカーリングをちょっと勉強してみようと思ってもらうきっかけになれば」と期待を込める。

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