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「佐久バルーンフェスティバル」に35万人 GWの青空に熱気球

浅間山をバックに青空に浮かぶ熱気球

浅間山をバックに青空に浮かぶ熱気球

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 佐久市の千曲川スポーツ交流広場で5月3日~5日の3日間、「佐久バルーンフェスティバル2024」が開催された。

今大会で1位となった今村辰之助さん

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 1年をかけて日本国内を転戦するシリーズ戦「2024熱気球ホンダグランプリ」第1戦の会場として国内外からパイロットが集まり、3日間にわたり戦いを繰り広げる同大会。31周年を迎えた今大会は3日間で35万6000人の観客が集まるなど、これまででも最も多い観客数となった。2日目にはタレントの小島よしおさんも来場したほか、イベントや出店なども行った。

 参加機数は35機。競技では、それぞれの熱気球が、どれだけターゲット(=ゴールに設置してある×マーク)に近づけるかを競う。空中から投下したマーカー(=小さな砂袋にリボンを付けたもの)とゴール(ターゲットの中心)との距離が近いほど高得点が得られる。ゴールに向かう風を見つけるのが競技のポイントになるという。

 5日早朝、会場には全国各地から競技を見ようと大勢の人が集まった。6時に千曲川スポーツ交流広場の会場から飛び立った熱気球は開始から30分から1時間ほど経過した頃、中里の地区付近にターゲットを求めて多数出現。田んぼや畑の畦道に近所の住人や他県からの観客らが立ち、上空を見上げて撮影をする姿が多数見受けられた。

 「すぐ真上にたくさん見えてきた。きれい」と見物客らは口々に歓声を上げた。熱気球が高度を下げ始めると、観客はターゲットのある方向に歩いて移動し、熱気球からマーカーを投げ落とす様子を眺めようとバルーンを追いかけた。

 中里在住の60代夫婦は「朝のウオーキング帰りに自宅近辺にバルーンが向かって来る様子を見つけて見物している。こんなに近くまで飛んできてくれるのは珍しくうれしい」、群馬県の実家に里帰りしていて初めてバルーンを見に来たという10代男性は「カメラを持ってきて良かった。いい写真が撮れた」と、それぞれ話す。佐久市在住の40代男性は「家族で一人早起きしてバルーンをバイクで見に来た。田んぼにバルーンが写って数が倍に見えてすごくきれい」と話していた。

 熱気球が競技を終えた選手の片づけの様子を見学したり、片付けを手伝ったりするファンもいた。 近所に住み親子3代で見物に訪れ、バルーンを片付ける様子まで見ていたという女性は「今日はこどもの日なので孫を連れてきた。浅間山背景にバルーンが飛ぶ様子はとても見応えがあった」と話す。

 埼玉県から競技に参加した今村辰之助さんの「ウイニングバルーンクラブ」の気球を追いかけ、片付けも手伝っていた市内に住む10~20代の3人兄弟は「熱気球が好きで、小さい時から家族でずっと見てきて、手伝いもして選手に憧れている。いつか自分たちも熱気球に乗れるようになれれば」と目を輝かせる。

 今大会で1位となった今村さんは「熱気球は親も乗っていて幼い頃からずっと触れてきた。今日はターゲットに近づき良い結果を残せて良かった。佐久で競技に出る醍醐味(だいごみ)は、上空から見える山並みが美しいことと、温かい人たちが応援をしてくれて雰囲気が良く励みになること。次回も皆さんに会えるのが楽しみ」と振り返る。

 組織委員会委員長の町田耕造さんは「今年は今までにないくらいの大勢の見物客が来てくださった。来年に向け勢いがついた」と顔をほころばせる。

 今大会の2位は栃木県から参加した藤田雄大さん率いる「やずやバルーンチーム」、3位は佐賀県から参加した上田諭さん率いる「Honda Hot Air Balloon Racing Team」だった。

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