野生動物ウオッチングを開催するピッキオ（軽井沢町星野、TEL 0267‐45‐7777）が現在、「空飛ぶムササビウオッチング」を期間限定で開催している。

ムササビの体のしくみを説明する大塚さん＝ピッキオ ムササビウォッチング

「森がないと生きていけない夜行性のムササビが空を飛ぶ様子を見ることで、ムササビを育む森の大切さも参加者に知ってほしい」とピッキオが、毎年夏から晩秋までの期間限定で行っている同イベント。

　9月9日は約20人がイベントに参加。前半は、ムササビの観察歴20年のネイチャーガイド大塚敏之さんがムササビの体長や何を食べているのか、どのように飛ぶのかなどを参加者にレクチャー。

　後半、暗くなってから飛ぶムササビを待ち構えて観察するために、大塚さんは参加者を森に引率。巣にはライブカメラを設置し、中の様子をライブ中継。尻尾を手入れする様子や母親のおっぱいを飲む子どもの姿を観察することができた。巣から出てきたムササビは木を素早く登っていったかと思うと飛び立ち、参加者たちは目で追いながら歓声を上げていた。

　東京から参加した親子は「ムササビが飛ぶ姿は格好よかったし感動した」、別の夫婦は「あっという間に飛んで行ったが、ちゃんと見られて良かった。スタッフの人たちが事前に巣箱にカメラを仕掛けるなど準備をしていただいてありがたいと思った」と話していた。

　大塚さんは「ムササビは日本の野生動物、哺乳類の中でも観察しやすい。日本の野生動物を知ってもらうきっかけになれば。毎日このように観察のツアーを実施しているのも珍しいので、多くの人に森や森の生き物に興味をもっていただければ」と話す。

　料金は、中学生～大人＝3,400円、小学生＝2,500円、幼児（4歳～6歳）＝無料。小学生以下は親子同伴。3歳以下は参加不可。小雨開催。荒天時中止。公式サイトで当日15時までに要予約。定員に達すると受付終了。11月30日まで。