G7外相会合が4月16日夕方、軽井沢プリンスホテル(軽井沢町軽井沢)で始まった。
軽井沢町内では、事前に告知されていた会場周辺の交通規制のルートに加え、15日の岸田首相の演説会場での爆発事件を受け警備の体制を強化。駅周辺を中心に他県からも応援に来た警官を配置し、数百人態勢で警備に当たっているという。
16日、軽井沢駅では警備する警官を多数配置し、警察犬が何度も駅構内を往復。国の外相が軽井沢駅に到着する1時間ほど前から、駅のコンビニエンスストアも閉店し、駅構内への人の立ち入りも規制。昨日の件を受け、急きょ駅構内の警備を厳重にすることになり、警官が利用客や住民、観光客らに声がけして協力を呼びかけた。改札周辺への立ち入りが規制され、「新幹線の利用客以外は改札近くへ立ち寄らない」ように呼びかけたほか、各国の外相が到着する前には、新幹線利用客を早めにホームへ誘導した。新幹線の利用客らは、規制された場所で警察官に切符を見せ、誘導されてホームに向かう様子も見られた。
「ものものしい雰囲気で緊張する。父母を駅まで見送りに来たのに、普段通りに改札で大きく手を振って見送ることができないのが残念」と軽井沢に昨年移住したという30代夫婦。「今日、南口は閉鎖されプリンスショッピングプラザも閉まると知っていたので、昨日のうちに買い物に行った。今日はどんな雰囲気になるのか気になっていたが、いつもの軽井沢と全く違う。思った以上に厳重な規制でびっくり。これくらいやらないとダメなのかな」と東京からよく来るという20代女性。「駅の中まで普通に立ち入れないとは事前に知らなかったので、ちょっと困惑している。規制で改札までいつもより時間がかかるのを計算に入れていなかった」と軽井沢から新幹線に乗ろうとしていた40代男性。「期間中何事もなければそれでよい」と話す50代男性も。観光客の中にはG7の件を知らない人たちも。知らずに改札を出てそのまま南口に向かおうとし、止められる国内・海外からの観光客が多数見受けられた。
駅構内には、県と町のスタッフ、軽井沢観光協会のスタッフや通訳ガイドらが観光客らを案内していた。南口は閉鎖されており、同会合関係者以外は立ち入れないこと、プリンスホテルとプリンスショッピングプラザが閉まっていることを伝えると、驚いた様子で「どこに行けばいいのか」と相談する観光客もいたという。
北口から行ける旧軽井沢はいつも通り稼働しており、観光客らが南口のプリンスショッピングプラザに行けない分、旧軽井沢に向かう様子が見受けられた。
長野県警察本部によると、「G7外相会合期間中、場合によっては、16日の様な改札周辺への立ち入り規制強化を実施する可能性もある」とのこと。
G7外相会合は18日まで。