軽井沢安東美術館(軽井沢町軽井沢)で現在、夏の特別展示「戦争の時代 日本における藤田嗣治 日常から戦時下へ」が開催されている。
1930~40年代、日本で生活しながら次第に戦争の影が忍び寄り、戦争が次第に激しくなる中で藤田が描いた作品や1941(昭和16)年に写真家・土門拳が撮影した藤田のポートレート写真も展示している。
1937(昭和12)年日中戦争勃発後の1938(昭和13)年に、藤田がピカソに送った手紙で「日本は軍事主義一色の国ではない」と記載し、日本の良さをつづるなど、戦争の足音が近づきつつも、まだ平穏な日常下にあった日本における藤田の様子を、所蔵作品や解説と共に紹介。
その後、藤田は戦時下に従軍画家として、戦場などを描いた作品や、1940年には頭を丸め、戦争画の大作を手がけていった。同館のマネジャー広報・学芸担当の榑沼範子さんは「それらの作品を、藤田の心情にも思いをはせながら鑑賞してほしい」と話す。
開館時間は10時~17時。水曜休館(祝日の場合は開館、翌平日が休館)。当日料金は、一般=2,300 円、高校生以下=1,100 円、未就学児無料。9月24日まで。