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中国料理「榮林 軽井沢店」、冬期メンテナンス休業へ、61年続く建物存続のため清掃

榮林(えいりん)軽井沢店 外観

榮林(えいりん)軽井沢店 外観

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 軽井沢の中国料理店「榮林(えいりん)軽井沢店」(軽井沢町軽井沢、TEL 0267-42-2196)が2月13日から22日まで、メンテナンス休業する。1961(昭和36)年7月から61年間続く軽井沢店の建物の存続のため、一年で最も客足の少ない2月のうちにメンテナンスを行い、春に備える。

榮林軽井沢店の中野来美店長

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 当初は冬期営業を行っていなかった同店。コロナ禍で移住者が増えたことで、「冬も休んでほしくない」という声が多かったため、2020年冬から2022年冬まで3年間は冬期休業を取らず営業を続けた。今回のメンテナンス休業で、通常より「しっかり時間をかけて掃除を行う」ことで、60年以上存続する建物の状態を保ち、「歴史ある建物の古き良き雰囲気を感じ続けてもらいたい」という。

 建物は、軽井沢町で町内の歴史的な価値を持つ建造物などを認定する軽井沢町ブルー・プラーク制度に2019(平成31)年3月27日に認定されている。一本の長い丸太、クリの木とケヤキの木、スギの木を組み合わせたログハウス調の造りが特徴。クリの木は虫に強く、程良く堅く、湿気に強いため使われたという。メンテナンスでは、この柱が長持ちするよう「磨く」などの掃除メンテナンスに力を注ぐ。

 かつて軽井沢を愛したジョン・レノンも度々同店を訪れ、よく座っていた席には現在も写真を飾る。ガーデンか雨になると店内のお気に入り席に移動して食べていたという。

 主力メニュー「元祖酸辣湯麺(スーラータンメン)」(1,650円)は、まだ酸辣湯麺が出回っていない時代の1973(昭和48)年ごろ、厨房で賄い料理人が提供したことがきっかけでメニューにしたのが始まり。メンテナンス休業前に、元祖酸辣湯麺を食べに駆け込む客も多いという。

 今回のメンテナンス休業について、中野来美(くみ)店長は「安心するとお客さまに言っていただける古き良き雰囲気を守るため、しっかりとメンテナンスして、またお客さまをお迎えしたい」と意気込む。

 軽井沢の飲食店は同店のように、冬期の間にメンテナンス休業を取ったり、長期休業したりする店が多い。1週間のうちの休業日を増やしたり、営業時間を短縮したりする店もある。

 営業時間は、ランチ=11時~14時(ラストオーダー、日曜・祝日のランチは14時30分ラストオーダー)、ディナー=17時30分~20時30分(同)。火曜・水曜定休(7月・9月は火曜定休、8月は無休)。

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